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メタボリック症候群について

メタボリック症候群

メタボリック症候群(略してメタボ)は、皆様も知らない人がいないくらい、有名ではないでしょうか。

その条件は、

  1. 腹囲(臍の位置で普通の状態で)男性85cm以上、女性90cm以上
  2. 血圧(収縮期血圧が130mmHg以上で拡張期血圧が85mmHg以上)
  3. 血液検査で中性脂肪(トリグリセライド)150mg/dl以上、低HDL-コレステロール40mg/dl以下の脂肪分の項目と
  4. 空腹時血糖110mg/dl以上です。

ただし、必須条件が腹囲であり、腹囲が基準をオーバーして、2、3、4のうち2項目以上が加わった場合に初めて、メタボリック症候群となります。
それではどうしてメタボが注意が必要かというと、動脈硬化症を進展させてしまう条件となってしまうからです。動脈硬化性疾患(動脈硬化症が進展してしまった結果ですが)とは、脳梗塞や脳出血、腎臓病、狭心症とか心筋梗塞とかの冠状動脈硬化症(医学的に虚血性心疾患という)、下肢血行障害を引き起こす閉塞性動脈硬化症を引き起こすのです。

それでは次に一般的な疾患名について説明しながら、その治療法について簡単に説明していきましょう。

高血圧症

高血圧症の治療の第一歩は、自分の血圧を十分に知ることだと思います。
そのためには、朝起きてからトイレに行き、戻られたら上腕部(手首や指に巻く血圧計は、医学的に認められておりません。国際的に認められている血圧は上腕部で測定した血圧です。)にマンシェット(ただし、太った方のマンシェットは幅の広い方を使用します。)を巻き、1分間その場で安静にしてから測定してください。高い数値でも低い血圧値でも、その数値を記録してください。日本高血圧学会では、2回測定して平均値を血圧値としなさいと指示していますが、私は素直に1回目の数値を記録すべきだと考えます。
2回目は就寝直前に同様な方法で測定してください。
このように測定して記録したメモを持参していただければ、高血圧症なのか、また治療が必要なのかを判定できます。むろん、治療が必要とはいえ直ちに降圧剤の服用が必要だというわけではありません。
塩分制限(私の診療所では、患者様の食塩摂取量を測定しています。)や運動療法を指導した4週間後でも、なお血圧値が140mmHg以下に降圧しない場合に初めて降圧剤を考える必要があります。
降圧剤にもいろいろなタイプがあります。
患者様一人一人に合ったタイプの降圧剤を選択するのですが、その時に大切なのは家族歴で、祖父母・御両親・兄弟姉妹に高血圧症や糖尿病・高脂血症・脳出血、脳梗塞・心臓疾患の方がいないかどうかが大切です。
その点も前もって調べておくと良いと思います。また、患者様自身が頭痛持ちかどうかも大切なことです。

次に、患者様が知っておいてほしいことを書いていきたいと思います。

高血圧症のタイプには白衣性高血圧症、仮面高血圧症、早朝昇圧型高血圧症、夜間非降圧型(ノン・ディッパー型)高血圧症などです。
これらのタイプは、それぞれ問題点が有るため医師と相談すると同時に、自分がどのタイプに属するのかは、前記の自分の記録したメモを持参していただけると非常に参考になります。
最終的には、ABPMという24時間血圧計を装着して、24時間の血圧を測定すると詳しい血圧の変化を知ることができます。

最後に、高血圧症の患者様の血圧がなぜ降圧しなければならないのかを簡単に述べさせていただきます。
人間は全てのストレスにより血圧が上昇するのですが、ストレスはある時は「寒さ」であったり、「緊張」「怒り」「驚き」等の感情の変化であったり、「睡眠不足」などです。
正常血圧者は、これらのストレスが加わっても、血圧変動は低いのですが、高血圧症患者様や高血圧閾値の患者様は血圧変動値が大きく、中には血圧が200以上になる人がいます。
この両者の違いは「血管反応性」の違いが原因なのです。降圧剤を使用して血圧をコントロールする理由は普段の血圧値を下げるだけではなく、この「血管反応性」をもコントロールすることなのですから、降圧剤の服用を始めた場合には、毎日必ず服用する事が大切なのです。

以上述べてきたことを参考にしてください。
高血圧の治療で疑問に思ったり、困っている場合は受診されるとよいと思います。